虫歯治療
こんな状態は虫歯のサインかも?
痛みやしみるという自覚症状がなくても虫歯になっていることがあります。以下のような状態が見られる場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。
場合によっては歯を削らず、再石灰化を促す処置をして治せることもあります。
- 歯の一部が白濁している
- 歯の表面がざらざらしている
- 歯に茶色~黒色のシミがある
一方、自覚症状を伴う次の症状がある場合は、虫歯が進行し歯が溶かされている状態ですので歯科医院で治療を受けましょう。
- 冷たい食べ物や熱い食べ物で歯がしみる
- デンタルフロスが引っ掛かりやすくなった
- 食べ物が詰まる
- 持続した痛みがある
虫歯と間違いやすい病気
色素沈着
歯に茶色~黒色のシミがある場合、かならずしも虫歯とは限りません。食べ物・飲みもの(例:カレー、コーヒー、ワイン、など)に含まれる色素が次第に沈着しているだけかもしれません。虫歯か色素沈着かを見分けるのは難しいので歯科医院の受診をおすすめします。
色素沈着は歯のクリーニングやホワイトニングで落とすこともできます。
知覚過敏
冷たい食べ物や熱い食べ物で歯がしみる場合、知覚過敏という症状も考えられます。
知覚過敏は歯の表面(エナメル質)が削れて刺激に敏感な象牙質がむき出しになり、食べ物で歯がしみるという状態です。
虫歯か知覚過敏かを見分けるには、しみる歯を歯ブラシの柄などで軽く叩いてみてください。響くような鋭い痛みがあれば、虫歯の可能性が高いです。
虫歯ができやすい場所
虫歯は歯のどんな部分にでもできますが、歯ブラシが届きにくい場所・溝になっている場所によくできる傾向があります。歯磨きをする時は次の部分に気を付けて丁寧に磨いてみましょう。
- 歯と歯茎の境目
- 奥歯の噛む面(溝)
- 詰め物・被せ物と歯の境目
- 歯と歯の間
歯と歯の間は歯ブラシで汚れを落とすことができません。デンタルフロスを歯と歯の間に入れ、上下に往復させながら糸に汚れを絡め取ってもらうイメージで汚れを落としましょう。
虫歯を放置するデメリット
歯医者が「虫歯は早めに治療を」というのはなぜでしょうか?「ちょっと変色しているけど大丈夫!」と考えていませんか?
「痛い虫歯」は重症!
じつは虫歯は、歯の表面が少しだけ濁る程度のC0期から、抜歯が必要になるほど重症のC4期までありますが、痛みを感じる虫歯はC2期です。痛みを感じるほどの虫歯は、実はだいぶ進行した状態のものなのです。
歯を失う原因の3割が「虫歯」
このように進行した虫歯の治療は、抜髄といって歯の神経を取り除く難しい治療が必要になったり、ときには抜歯によってご自身の歯を失う原因になります。歯の喪失原因の約3割が虫歯とされています(厚生労働省より)。
虫歯が原因で全身も不健康に!?
さらに最近の研究では、虫歯が進行すると歯の中をとおる血管に菌が入り込み、全身をめぐって悪さをすることが知られるようになりました。特に、免疫力の低下している小さいお子さんやお年寄り、持病のある方では、心内膜炎、腎炎、関節炎などの原因になるといわれています。